●優勝、そして写真部門MVP受賞、おめでとうございます。結果を知った時の先生のご感想は?
小松先生:ちょうどメンバーも揃っているし、やってみようかと部員たちに提案したものが、いきなり全国優勝という結果に大変驚いています。”まさか”という感じ。
生徒の自主性に任せ、私はほとんど指導というようなことはしていませんでした。イラストとルーキー応援はある程度予想の範囲内でしたが、「写真」の出来栄えの良さには私自身も本当に驚きました。部長を中心に皆が意見を出し合い、すばらしいチームワークを発揮してくれました。年賀状というひとつの目標に向かってメンバーの良いところを出し合った結果、より普遍性のある作品ができたのだと思います。あまりの熱中ぶりに秋の文化祭に支障の出るほどでした。
●生徒の皆さんはどのように優勝・MVP受賞を知りましたか?知ったときのご感想は?
栗原:いちばん最初に知ったのですが、嬉しすぎて言葉が出ませんでした。
横山:栗原からLINEでURLと『これ見て』とだけ送られてきて、ダメだったんだなーと思いながら開いたので、優勝の文字が信じられませんでした。
佐熊:そうだよね。私もリンク先を2度見しちゃいました。
森谷:でも私は皆でがんばったので信じていました。
●予選相互採点はどのようにされましたか? また、採点してみてどう感じましたか?
iPadの大きい画面を皆で囲み、他の人に同調することなく率直な意見を出し合いました。他校の作品の発想が新鮮で、たいへん良い刺激になりました。
●今回の作品制作はどのように進められましたか?
最初はイラストを横山、写真を佐熊、ルーキー応援を森谷に分担し、栗原がそれをまとめる役割としましたが、そのうち皆が意見を出し合い、手も出して完全に共同作業になっていました。全員が全ての作品に愛着を持ち、全員が納得のいく作品になりました。
●各作品の中で、工夫したりこだわったポイントがあれば教えて下さい。
イラストはおせちにこだわりました。よりリアルに、美味しそうなおせちを目指しました。あたたかい色合いやさしいイメージになってよかったです。
写真では、部室にあったメイソンジャーを使って何かを作ろうと思い、それぞれのアイデアをひとつにして作り上げました。
ルーキー応援は、話し合いの中で日本らしさを象徴するものを取り入れたいという考えにまとまり、浮世絵をコンセプトにした小笠原選手を描きました。
●逆に、苦労した所や反省点があれば教えて下さい。
年賀状らしさを忘れずに、いかに自分たちの個性を出すかという点に苦労しました。
●ありがとうございました。それでは最後に、今回参加した感想をお願いします。
栗原:皆3年生で、卒業したら進路もバラバラなので、最後に結果を残すことができて良かったです。このことは今後の私にとって忘れることのできない素敵な思い出となるでしょう。
森谷:絵を描くことは今まで一人一人がやってきたことでしたが、今回の年賀状甲子園では3年生皆が一丸となって作品を描き上げたので、今までにないとても良い作品になったと思います。
横山:この4人のメンバーだったから優勝することが出来たんだと思います。誰か一人でも欠けていたら成しえなかったと思うので、最後にこのメンバーで作品を作ることができてよかったです。
佐熊:高校生活最後の思い出にこのコンテストで優勝できたことは、年賀状甲子園の存在を教えてくれた顧問の小松先生と皆のおかげなので、本当に感謝しています。
小松先生:ベスト4に選ばれた時に、改めて昨年の作品集を見返しましたが、プロのイラストレーターの審査員の方々が、たいへん多角的な見地から丁寧に評価されているのが分かりました。ありがとうございました。
●準優勝おめでとうございます。まず、結果を知った時の先生のご感想からお願いします。
上光先生:1年生の力試しのために取り組ませたので、決勝まで残れたことに驚いていますが、優勝できなかったことは正直悔しかったです。しかし、今回の経験を通じて1年生の三人が話し合いを繰り返したことで仲が深まったこと、勝ち進んでいく中で最終的に準優勝という結果を出せたことは、生徒たちの自信につながり、とてもうれしく思いました。
●生徒の皆さんはどのように結果を知りましたか?知ったときのご感想は?
三人で県の高校美術展の搬入に向かう途中に、スマートフォンでホームページを確認して知りました。
岩永:大変喜ばしく思いますが、悔しかったのも確かです。
志賀:優勝できなかったけど嬉しかったです。
中山:色んな意味で驚きました。
●予選相互採点はどのようにされましたか? また、採点してみてどう感じましたか?
部活の活動場所である工芸室に集まり、各々のスマートフォンで自分が担当したテーマの作品を採点しました。迷ったときなどは他のメンバーに意見を求めたりしました。
●今回、3作品を花札で揃えた所も審査員の評価が高いポイントだったようです。今回の作品制作はどのように進められたのでしょうか?
まず、作品集で過去の作品を見て対策を話し合いました。各テーマで表現力豊かな作品が多く感じましたが、3作品でデザインや絵柄などの表現手法の統一性のある作品が少ないと感じたので、3人でテーマを共有し、統一性を持たせようと決めました。テーマの選定はお正月にまつわる事柄で、たくさんの案を出し、最終的にデザインも美しい花札に決めました。また、役割の分担は、各テーマともそれぞれアイデアスケッチを描き、先生も交えてアイデアを見合いながら意見を出し合い、話し合って決めました。
●各作品の中で、工夫したりこだわったポイントがあれば教えて下さい。
岩永:写真は“松に鶴”の札の整ったデザインを意識し、崩しすぎないようどのように表現するのかに拘りました。鶴の顔に赤のガラス玉を入れることで光が当たった時に輝くようにしたり、背景の松をどの位置にもっていくか試行錯誤を繰り返したりしました。
志賀:イラストは、2月と3月の2枚の札を使い、季節の移ろいをあらわしたところです。2つの絵柄のイメージを崩しすぎないように組み合わせた方を試行錯誤した点や、最終的にはフォトショップなどで仕上げましたが、温かみを感じる作品にするために桜や梅、そして鶯を色鉛筆であえて色むらを残すように心がけたところです。
中山:花札ということでシンプルさをたもちつつ表現しました。小笠原選手の迫力が出るように投げる瞬間を描き、金色の残像を付けました。メッセージではおもしろさを出したかったので、野球で用いられる「バッチ来いっ!」を花札用語の「こいこい」を掛け合わしました。「・・・こいこい」とうコピーは私が考えてみんなも取り入れて、メッセージでも統一性を出すことができました。
●逆に、苦労した所や反省点があれば教えて下さい。
使用する花札の種類を決めるのに苦労したり、決めた札で思い通りの表現ができずに何度もやり直したりと時間を費やし、作品の取り掛かりが遅くなったことです。
●ありがとうございました。それでは最後に、今回参加した感想をお願いします。
岩永:年賀状を作品として描くのは初めてだったのでアイデアを考えたり、作品を作ることが楽しかったです。
志賀:受け手がどう感じるかを考えて作品を作ることがなかったので、とてもいい経験になったと思います。
中山:みんなで一緒に作品を作っていくということが初めてで楽しかったです。
上光先生:今回の作品制作を通じて、デザインを考えるうえで必要な、受け取り手を想定した構想や、アイデアまとめ方など、いろいろなことを学んでくれたのではないかと思います。また、生徒たちの自信につながりとても良かったです。
この度は、大きな賞をいただき、ありがとうございました。 年賀状甲子園には今年で四回目の参加になりますが、これまで候補止まりだったため、年賀状甲子園の「てっぺん」であるMVPを受賞することができ、一層喜びが大きかったです! 作品制作については、年賀状で大切となる文字に、特に力を入れました。全体の完成度を下げないように、イラストとマッチする書き文字を考え、入れることに苦戦しました。他校に比べ、本校は参加人数が多く、沢山の意見を取り入れることができ、そういった点も作品の完成度に繋がったと思います。 それぞれの想いや伝えたいこと、読んだ人にどう感じてほしいのかなど、何回も話し合いを行い、コンセプトを固めていきました。今回、審査員の方々に、その文字やコンセプトについて評価していただき、本当に嬉しかったです。 来年こそは優勝!!「てっぺん」目指して頑張ります!
●チームメンバー●
瀬島由紀子先生
永島雪菜選手(3年)
浦添桃加選手(3年)
森島佐和子選手(3年)
水野好美選手(3年)
櫻井華蓮選手(3年)
赤見茉里耶選手(3年)
麻生侑希選手(3年)
岡あすか選手(2年)
村田紗南選手(2年)
中野直美選手(2年)
中濱尚紀選手(1年)
中島結羽選手(1年)
岡本睦月選手(1年)
今回の年賀状甲子園でルーキー応援部門MVP受賞となり、とても嬉しかったです。一緒に協力して応募したチームの二人、 指導してくださった先生方にも、感謝が絶えません。本当にありがとうございます。そして、小笠原選手。これからも頑張ってください! (ルーキー応援部門・瀧瀬知実選手)